がん検診の必要性

胃がんや大腸がん、乳がんなど患者数が多い5つのがんについて検診が強く推奨されています。早期発見と進行後の発見では治療成績は、大いに異なります。早い段階で見つければ治るがんも、病期が進み自覚症状が出てからでは治しにくくなります。しかし、男性の肺がん検診で受診率が50%をわずかに超えるものの、胃がんや大腸がんでは40%台にとどまり、乳がん、子宮がんでも40%台前半にとどまっています。
超高齢化で2人に1人ががんになる時代ですが、新薬の登場もあって、がんの5年生存率は60%を超えています。がんで亡くなる人を減らすには、予防と早期発見が最も効果的で合理的なアプローチです。予防では、がんの原因となるたばこや感染症への対策、食事や運動など生活習慣改善が大切です。運動不足の解消によって、大腸がんや乳がんになるリスクを下げることができます。

(2019年4月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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