こうのとりのゆりかご運用10年

 親が育てられない子どもを匿名で預け入れる慈恵病院(熊本市)のこうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)の運用開始から10年が経過しました。預けられた130人のうち28人が、里親や特別養子縁組ではなく、乳児院や児童養護施設といった施設で養育されています。こうのとりのゆりかごは、親が育てられない子どもを匿名で受け入れる国内唯一の施設です。ドイツの先行例を参考に熊本市の慈恵病院が20075月に導入しました。外側から扉を開け、保育室に赤ちゃんを預けるとブザーが鳴り、職員が駆け付けて保護します。
 預け入れ後の行き先は、特別養子縁組47人、乳児院など施設28人、里親26人、元の家庭23人でした。元の家庭に戻ったり、特別養子縁組につながったケースも多い一方、約2割が施設で暮らしています。130人のうち身元不明が26人です。

(2017年9月24日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

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