腰痛は誰もが経験しうる症状だが、85%は原因が特定できないとされています。腰痛は、長時間の座位や無理な姿勢によって、腰椎周辺の関節や筋肉に負担がかかり発症することが多くなります。予防には同じ姿勢を長時間続けないことが大事だとして、手軽にできる体操が勧められます。「これだけ体操」はパソコン操作などで前かがみの姿勢が続いた人が対象となります。膝を伸ばして息を吐きながら、上体を最大限に反らし3秒保つ動作を1~2回繰り返します。
デスクワーク中は、1時間に1回はトイレやお茶で席を立つ、体を冷やさない、腹筋や背筋を鍛えることなども腰痛予防につながります。大人だけでなく、腰痛に悩む子どもも少なくありません。最近では、ランドセルを背負う小学生の腰痛が問題になっています。部活動の練習やスポーツの習い事などが原因で、腰に痛みを抱える子どももいます。子どもも大人と同様に、学校の人間関係や成績、家庭環境といった心理的なストレスで、腰痛を訴えることがあります。
(2019年1月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)