はしかは感染力が強く、免疫がなければ、ウイルスが漂う空気を吸い込むだけで罹ります。咳や発熱など風邪のような症状が数日続き、いったん熱が下がった後、高熱が出て発疹が広がります。肺炎や脳炎などを合併し、まれに死亡することもあります。はしかの感染拡大が、最近10年間で最多のペースで続いています。
今年の患者からは、東南アジアで流行しているのと同じ遺伝子型のウイルスが検出されている。渡航歴からフィリピンなどに出かけた人が、現地で感染して帰国した可能性が高いとされています。国は2006年から、就学前までに予防接種を2回行うなど対策を強化し、2015年以降は世界保健機関(WHO)から、はしか排除国に認定されています。
(2019年2月27日 読売新聞)
(吉村 やすのり)