わが国の債務残高の増加

日本は、2020年度からコロナ対策に伴う個人向け給付金や企業・自治体への補助金のために、約100兆円の赤字国債を発行しました。2021年度末の政府の長期国債残高は、初めて1千兆円を突破しました。国際通貨基金によれば、国・地方の債務のGDPに対する比率は、2021年に推計で263%になっています。財政危機に陥ったギリシャよりも悪く、先進国で最悪な状況にあります。
米国、英国、ドイツなど主要国も、コロナ対策で巨額の財政出動を行い、政府債務は大幅に増えました。しかし、雇用を下支えする補助金などの支援策を打ち切り、危機モードから脱却を図っています。英米やユーロ圏各国では、法人増税や環境関連の新税を作るなど、ポストコロナの成長戦略を財源とセットで打ち出すのが主流となっています。

(2022年6月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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