経済協力機構(OECD)によると、日本の2013年の医療費は国内総生産(GDP)比で10.2%であり、加盟国平均8.9%を上回っています。65歳以上の割合を示す高齢比率は、25.1%と加盟国で最も高く、人口1千人当たりの病床数や入院日数が多い状況にあります。
一因とされるのがどの医療機関でも受診できるフリ-アクセス制にあります。日本の1人当たりの外来受診回数は年12.9回と、加盟国で2番目に多いとされています。これはフランスの約2倍、スウェ-デンの約4倍にあたります。イギリスやフランスでは、家庭医やかかりつけ医が診察した後に、専門医を受診する仕組みが確立しています。
(2015年9月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)