わが国のSDGs達成度

日本のSDGs(持続可能な開発目標)の進み具合は、昨年の世界18位から19位に後退しています。国連と連携する国際的な研究組織である持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)の報告書は、「持続可能な開発リポート2022」を発表しています。国別のSDGs達成度ランキングでは、フィンランドが2年連続で1位でした。トップ3は北欧諸国で、上位18位までは旧東欧の国を含む欧州勢が占めています。日本は、2018、2019年は15位で、このところ年々順位を下げています。
17あるSDGs目標ごとの達成状況は4段階で評価され、日本は六つが最低評価でした。ジェンダー平等、気候変動対策、海の環境保全、陸の環境保全、パートナーシップ推進の五つが昨年に続いて最低評価でした。今年は新たに、持続可能な生産・消費を目指すつくる責任、つかう責任も、最低評価に転落しています。
低評価につながった指標は、女性国会議員の数、男女の賃金格差、小型家電などの電気電子機器廃棄物のプラスチックごみ輸出の多さ、化石燃料の燃焼とセメント製造に伴う1人あたりの二酸化炭素の排出量などです。

(2022年6月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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