早期診断のために
新薬であるレカネマブの投与対象となるのは、アルツハイマー病の早期患者に限られます。認知症と診断されているが症状が軽度の人と、認知症の前段階の軽度認知障害(MCI)の人です。治療を受けるには、まず、投与対象となるアルツハイマー病の早期段階かどうかを確認しなければなりません。認知症の専門医を受診し、問診や認知機能検査などを受けます。その上で、脳内にアミロイドβが蓄積しているかを検査します。
検査方法には、アミロイドPETという特殊な画像検査と、腰に針を刺して脳脊髄液を採取する検査があります。アミロイドβの蓄積が確認されれば、レカネマブの投与となります。2週間に1度、医療機関に通い、1時間ほどかけて点滴を受ける必要があります。
(2023年9月18日 読売新聞)
(吉村 やすのり)