インフルエンザが大流行しています。厚生労働省の発表によれば、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された最新の1週間(15~21日)の患者数は、1医療機関あたり51.93人に達しています。前週から2倍近くに急増し、警報レベルの30人を大きく上回っています。現在の調査方法となった1999年以降で最多です。都道府県別の定点1医療機関あたりの患者数は、鹿児島が最も多く86.53人です。次いで、宮崎84.97人、福岡83.99人、大分82.40人、佐賀69.64人と続いています。九州地方に急増しています。
ウイルスは、直近の5週間では、2009~2010年に新型として流行したA型のH1N1とB型が同程度で、全体の8割超を占めています。毎年2~3月に流行するB型が、例年より早めに増えています。複数の型のウイルスが同時に流行し、患者数を押し上げています。インフルエンザは、主に咳やくしゃみのしぶきを通して感染します。予防法としては、外出後の手洗いの他、マスクの着用、人混みや繁華街への外出をできる限り控えることが大切です。高齢者や持病がある人は重症化しやすいので、特に注意が必要です。微熱でも症状が出たら医療機関を受診して検査を受けるべきです。
(2018年1月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)