国立感染症研究所の報告によれば、今季、全国でインフルエンザにかかった患者は、推計約730万人で、2018~2019年の約6割に減少しています。流行がピークに達した週の全国約5千カ所の定点医療機関から報告された患者数は、過去12年で最少でした。新型コロナウイルスの感染が広がり、手洗いなどの感染予防策が広がった影響を指摘する声があります。
今季の定点あたりの患者数は、年末に全国平均で23.24人でした。これをピークに、年明け以降は減少傾向となり、全国平均では警報レベルに達しないまま、3月中にほぼおさまっています。近年、流行ピーク時の定点あたり患者数は40~55人です。30人を下回ったのは、2007~2008年以来です。
(2020年4月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)