警察庁の調査によれば、各年代でオンラインカジノを利用したことがあると答えた割合は、20代が8.7%、30代は6.7%、40代は3.8%、10代は3.3%の順になっています。若い世代の利用が目立っています。経験者1人あたりの年間の賭け額は、30代が80万円で最も高く、この他20代が62万円、10代は30万円です。全年代の平均は63万円にのぼっています。若い世代は借金をして利用する人も多く、20~30代は半数超が、10代では6割超が金融機関や知人から借金をしています。
オンラインカジノを始めたきっかけとしては、どの年代にも共通して多かったのが興味でした。この他、20代以上の理由でギャンブル好きが目立った一方、10代は話題作りが多くなっています。多かった回答の一つに有名人などの影響もあります。有名なスポーツ選手らを起用した広告の影響もあり、違法という認識がないまま利用が広がった恐れがあります。

オンラインカジノのサイトは、海外でライセンスを取得しています。警察庁の調べによれば、日本語の説明文がある40サイトを調べたところ、7割がオランダ領キュラソー島でライセンスを得ています。賭博ビジネスが合法な国でライセンスを得ていたとしても、日本から賭ければ賭博罪に当たります。また、38サイトでは日本からの利用の禁止を明示せず、8サイトでは日本語のみに対応しています。6サイトでは日本からのアクセスしかありませんでした。

各国でサイトへのアクセスを遮断するブロッキングなどの対策が進む中、オンラインカジノに特化した規制がなく、違法性の認識も浸透していないことから、日本は格好の市場とみられてターゲットにされています。
(2025年3月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)