クレプトマニアの再犯を防ぐために

クレプトマニアは、精神医学的に病的窃質と言います。窃盗を止めたくても、意思の力では止めれません。充分な資産を持っているのに数百円の物の窃盗を繰り返すことも多くあります。
クレプトマニアによる窃盗衝動や行動は、自分の意思だけでコントロールできません。最初の検挙や逮捕では処分も軽いことが多く、本人や周囲の人達が問題が重症化していることも少なくありません。できる限り早期に、専門的なサポートを受けることが必要です。
クレプトマニアの診断を受けた被告の女が、執行猶予期間中に万引きをしたとして再び逮捕されました。今度は実刑が有力視されるなか、刑務所でなく社会で更生させたいと訴えた弁護人の考えが受け入れられ、異例の判決が言い渡されました。判決は懲役1年、保護観察付き執行猶予4年でした。執行猶予中の犯行にもかかわらず、今回も執行猶予を認める内容で、法曹界でダブルと呼ばれる異例の判決となりました。

(2022年1月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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