9月29日現在、コロナ感染症による死者数は100万人を超えました。感染者も累計で3,300万人以上に達しています。中国で初の死者が出た今年1月以降、9カ月弱で世界の約230人に1人が感染し、約7,800人に1人が死亡した計算になります。死者数は、3大感染症であるエイズやマラリアの近年の年間死者数を超え、結核にも迫る勢いです。
死者が最も多いのは、米国の約20万5千人で、ブラジルの約14万2千人、インドの約9万6千人、メキシコの約7万6千人、英国の約4万2千人と続いています。この5カ国で世界全体の半分以上を占めています。日本の死者は29日時点で1,568人です。
エイズ、結核、マラリアの3大感染症は、毎年世界で計数百万人の命を奪ってきましたが、今年は新型コロナが感染症による死者数をさらに押し上げています。3大感染症の死者は、アフリカなどの発展途上国で多いのに対し、新型コロナでは北米や欧州の先進国でも死者が増え続けています。
(2020年9月30日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)