コロナ感染の後遺症

日本呼吸器学会は、2020年9月から翌年9月までに中等症以上で入院した20歳以上の約1千人を対象に、問診や肺の検査、アンケートを実施しています。退院後12カ月の時点で経過をみた人のうち、何らかの後遺症がある人は13.6%でした。主な症状は筋力低下が9.27%、呼吸困難感が6%、倦怠感が4.9%などでした。胸部のCT検査では、6.3%の人に12カ月後も異常が見られています。普通の肺炎と比べ、間質性肺炎が残る人が多い傾向にあったとされています。
感染直後の重症度が高かった人ほど、筋力低下や呼吸困難の後遺症が残る割合が上っています。後遺症が続いた中で、12カ月後の受診時点で何らかの治療を受けていた人は17%にとどまっています。コロナの場合、強い筋力低下があっても、ごく一部の人しかリハビリを受ける形になっていません。

(2022年6月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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