民間調査によれば、2022年卒業予定の大学生がこれまでに使った平均の就職活動費が、新型コロナウイルス感染拡大前の2020年卒の同時期に比べ4割ほど減少し、約7万2千円でした。オンラインによる就職活動が増え、交通費や宿泊費が大きく減ったことが要因とされています。
2020年卒の就職活動費は、12万8,890円だったのに対し、2021年卒は8万8,923円に急減しています。2022年卒では、さらに7万2,034円まで減っています。コロナ禍で2021年卒からオンライン就活が急速に普及し、対面での就活が減少しました。
内訳を見ると、2022年卒は交通費1万7,420円、宿泊費1万3,313円でした。2020年卒と比べると、3万2,046円、1万3,746円それぞれ減少しています。コロナ禍での環境変化で、学生にとっては不安なことも多かったと思われますが、金銭面では例年と比べて負担が少なかったことがうかがえます。
(2021年10月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)