コロナ禍での平均休校日数

経済協力開発機構(OECD)は、新型コロナウイルスが先進国の教育に与えた影響を分析した報告書を発表しています。2020年1月~2021年5月20日の休校日数を集計したところ、幼稚園などの就学前教育は平均で55日、小学校は78日、中学校は92日、高校は101日でした。

小学校の休校日数を国別にみると、最も長かったのはメキシコの214日だった。コスタリカの175日、コロンビアの152日が続いています。50日以下だったのは、ニュージーランドの24日やオランダの36日、フランスの34日、スペインの45日など10カ国です。スウェーデンは、加盟国で唯一1日も休校していません。日本では2020年春に一斉休校が実施され、都市部では休校が最長約3カ月に及んでいます。
報告書は、休校期間中などに各国が取り組んだオンライン学習の状況についても言及しています。幼稚園などの就学前教育でオンライン学習を取り入れた加盟国の割合は62%です。小学校から大学までの実施率はいずれも9割を超えています。
日本では、同時双方向型のオンライン指導を実施できたと回答したのは、小学校で6.2%、中学校で9.4%です。学校で作成した学習動画などを活用した小中はいずれも3割を下回り、多くの学校では紙ベースの課題で対応していています。諸外国に比べ、わが国の小中学校におけるオンライン学習の遅れが目立ちます。

(2021年9月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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