コロナ禍での年収減少

朝日新聞デジタルのアンケート調査によれば、元々所得の低かった人ほど減収幅が大きく、生活が急激に悪化しています。子育て中の年収400万円以下の世帯をまとめてみると、減収した人が7割を占めています。年収200万円未満の世帯に限ると、3割の世帯で収入が5割以上減っています。一方、年収600万円以上の世帯は、約6割が変わらない・増えたと回答、5割以上減収したのは2.5%に過ぎません。
ストレスを感じることについて、回答者全体では、感染や外出自粛に関することが多かったのに対し、子育て世帯に限ると、減収幅が大きいほど学費や生活費、仕事面の変化を挙げる割合が高くなっています。家庭内の緊張が高まったと回答した人も2割前後を占めています。教育や生活の費用は、子どもの生存に直結します。これらを保障しなければ、命や健康の格差の固定につながります。

公的な支援として、1人当たり10万円の特別定額給付金や、困窮者に無利子で最大20万円の生活費を貸し出す緊急小口資金、休業中の人も受給できるようになった住居確保給付金などがあります。しかし、期間は限定され、貸し付けは不安定です。低所得であるほど回復に時間がかかります。

(2020年7月5日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。