コロナ禍での救急搬送困難件数の増加

コロナ禍で救急搬送困難件数、いわゆるたらい回し件数が増加しています。救急隊が病院に患者さんの受け入れを打診した回数が4回以上で、現場滞在時間が30分以上になったケースをそのように定義しています。今年のゴールデンウィーク明けは、各地で感染が拡大し、5月10日から1週間の集計では、東京都も大阪市も、コロナ前の一昨年同時期に比べてほぼ倍増しました。札幌市は約5倍、名古屋市は約3.5倍、福岡市は約6倍です。
都市部で目立って増えています。患者さんが多くなり病院のベッドが埋まってしまったり、ベッドは空いていても医療スタッフが足りなくて受け入れられなかったりといった理由があります。人口規模や病院の数、医療スタッフの受け入れ体制、感染者数など、様々な要因が重なり合って、地域差もあります。都道府県ごとに救急受け入れ基準を作り、当番制にするなど対策がとられています。医師や看護師不足といった医療体制の改善も大切です。

(2021年6月20日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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