コロナ禍での熱中症予防

熱中症の基準は、気温だけでは決まりません。国は、暑さ指数(WBGT)を取り入れています。最高気温が同じでも、湿度が高い日のほうが救急搬送される人は多くなっています。暑さ指数は、気温や湿度、周囲の熱環境を考慮した指標で、28以上になると熱中症で搬送される人が増え、31以上だと運動は原則中止です。
熱中症にならないためには、1日あたり1.2ℓの水分を取り、早めに冷房を使います。暑くなり始めの時期から適度に運動をして暑さに備えることも大切です。新型コロナのワクチン接種は広く打ち終えるまで時間がかかるので、マスクはまだ欠かせません。しかし、環境省などは、屋外で他の人と2m以上離れている場合は、マスクを外すことを推奨しています。マスクで皮膚からの熱が逃げにくく、気づかないうちに脱水症状になっていることがあります。暑い日には適切にマスクを外すことが大切です。特に夏、屋外で運動する場合には、マスクは外すべきです。
市民の熱中症に対する意識が高まっているのは良いことですが、軽症で救急搬送されてくる人が増えています。意識に異常が見られるなら、すぐに救急車を呼ぶ、意識があるなら、まず水分を自力で飲ませることが大切です。

(2021年7月10日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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