厚生労働省などの集計によれば、国内の自殺者数は2003年の3万4,427人をピークに減少傾向となり、2019年は過去最少の2万169人でした。しかし、今年8月の自殺者は1,854人で、男性は前年同月に比べて6%増の1,203人、女性は40%増の651人となっています。女性においては、昨年は月500人前後で推移していましたが、今年は7月と8月の2か月連続で600人を超えています。
コロナ禍で生活リズムが変わっている方々が増えており、苦しみを抱えている人にしっかり対応できるようなシステム作りが必要です。コロナ禍で孤立を感じる人は増え、今後ますます自殺相談の重要性は高まっています。国は、相談員を増やすための財政支援を手厚くするとともに、民間団体と行政相談窓口との連携を強化するべきです。
(2020年9月30日 読売新聞)
(吉村 やすのり)