国立国際医療研究センターなどの研究によれば、1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、生活習慣の乱れなどが原因となる2型糖尿病の発症が少ないことが示されています。また、心臓病や脳卒中などで死亡するリスクが低下するとの調査結果が、国立がん研究センターなどの研究チームより発表されています。肝臓がんやパーキンソン病でも発症が少ないとされています。
コーヒーには様々な成分が含まれています。代表的な成分のカフェインには、覚醒作用や利尿作用だけでなく、抗炎症作用などがあります。クロロゲン酸というポリフェノールが持つ抗酸化作用が働いていることも考えられます。コーヒーを飲む人の方が、全く飲まない人よりも長生きする傾向があるという調査結果もあります。しかし、一気に何杯も飲むと、急性のカフェイン中毒になる恐れがあります。妊婦は流産のリスクが高くなるとの報告もあります。個人差はありますが、コーヒーカップに1日3~4杯までが目安です。
(2019年3月10日 読売新聞)
(吉村 やすのり)