ショートドラマの市場拡大

 1話3分程度の縦型ショートドラマの人気が若者の間で広がっています。すき間の時間にスマートフォンで泥沼恋愛ドラマなどを手軽に楽しめることが、若者のタイムパフォーマンス志向をとらえています。ショートドラマは中国など海外で人気を集めてきました。調査会社のYHリサーチによれば、世界市場は2031年に783億ドル(約11兆円)と、2024年比で約9倍に拡大する見通しです。若者との接点を増やす事業機会を探る大手企業も関心を寄せています。

 テレビドラマは薄型テレビなどに合わせた横長の画角ですが、ショートドラマはスマホの視聴に適した縦型です。縦型ショートドラマは1話あたり3分程度で、数十話続いてストーリーが完結する作品が多くなっています。30分から1時間程度の一般的なテレビドラマと比べて、移動の合間などスキマ時間に手軽にスマホで視聴できます。タイパを重視するZ世代といった若者層の支持を集めています。

 動画共有アプリのTikTokなどで縦型のショート動画に慣れ親しんだ若者に受け入れやすくなっています。結末まで見なくても楽しめるショートドラマの独自性が、若者のタイパ志向をとらえています。

(2025年5月21日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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