ジカウィルスと小頭症

 ブラジルの研究グループが、iPS細胞を使用した研究で、ジカウィルス感染が脳組織の成長を妨げることを発表しています。研究グループは、ヒトのiPS細胞から脳の組織を作り、ジカウィルスに感染させ、成長にどのような影響が出るか調べました。ウィルス感染から11日後では、感染させなかった脳の組織に比べて大きさが40%小さいことが明らかになりました。さらに、ヒトのiPS細胞から作った脳の神経幹細胞にジカウィルスを感染させると、6日後にはほとんどの神経幹細胞が死滅することも確かめています。
 ブラジルでは、ジカウィルスに感染した妊婦から、脳の発育不全で頭が極端に小さい小頭症の子が生まれるケースが多数報告されています。研究グループは、ジカウィルス感染と小頭症の増加の関連をより強める結果としています。
 

(Science)
(吉村 やすのり)

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