ジカ熱と小頭症

 ジカ熱とは、デング熱やチクングニア熱と同様に蚊の媒介で感染します。発症すると、発熱のほか、関節の痛みや発疹などの症状が出ます。これまでにアフリカ、アジア、西太平洋の一部の地域で流行が確認されています。一般に症状は軽微で短期間に回復しますが、ワクチンや治療薬はありません。
 近年、南米ブラジルで、先天的に頭部が小さい小頭症の新生児が急増しています。報告件数は昨年の10月以降だけで3530件、新生児の死亡例は46件に上っています。ブラジル保健省は、昨年から大流行が始まった感染症ジカ熱と関連している可能性が高いとしています。最近になってジカ熱と小頭症との関係が指摘されるようになってきています。米国は、妊娠中の女性に、ブラジルのほかジカ熱感染地域の報告がある中南米の13ヵ国・地域への渡航を避けるよう勧告しています。

(2016年1月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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