セカンドオピニオンとは、当事者以外の専門的知識を持った第三者に意見を求めることをいいます。わが国では主に医療の分野で用いられる用語です。患者が診察や治療を受けるにあたって、主治医以外の医師に意見を求めることをいいます。セカンドオピニオンを求める場合、まず主治医に他院に対する診療情報提供書を作製してもらう必要があります。通常、大病院ではセカンドオピニオン外来があり、その外来で相談することになります。以前は、患者がセカンドオピニオンを聴くことを好まない主治医が多くみられました。最近では、変化がみられてきています。
約3900人の医師を対象に意識調査を実施した結果、8割超が患者から他の医師にセカンドオピニオンを求めたいと要望されても不快に感じないと答えています。セカンドオピニオンを求めたいと告げられた場合、その患者との信頼関係に影響があるかどうかも質問したところ、78.9%が影響なしとしており、悪い影響があると答えたのは、10.6%に過ぎませんでした。現在では患者の当然の権利であると考える医師が多く、客観的で多角的な診療が可能となるとする肯定的な意見が多いように思われます。
(2015年8月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)