セルフレジの増加

 全国のスーパーマーケット協会などの統計によれば、2024年の全国のスーパーでのセルフレジ導入率は約38%と、2017年の約12%から3倍になっています。店員が商品を登録し、客が精算するセミセルフレジの設置率は8割に迫っています。3割近くの企業が、セルフレジを新たに増やしたいと回答しており、人手不足などを背景に今後もより導入が進んでいきそうです。

 NTTドコモのモバイル社会研究所の調査によれば、70代のスマートフォンの所持率は2024年に初めて8割を超えました。しかし、このうち6割以上が操作が難しいと感じており、デジタル機器への苦手意識は依然根強いものがあります。ネットショッピングの利用者は4人に1人程度で、9割が日常の買い物に実店舗を利用しており、高齢者にとってセルフレジは避けられない壁になっています。

 セルフレジは、レジ袋の購入やポイントの登録などを決まった順番通りに操作して進める必要があり、有人レジのような柔軟さがないことが高齢者にとって負荷になっています。指の乾燥もあり、タッチパネルが反応しづらくなるなど身体的な制約もあります。まずは自分なりに定番の動きを作り、セルフレジになれることが必要です。

(2025年6月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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