スイスのビジネススクールIMDによれば、2020年のデジタル競争力ランキングで日本は27位で、2019年から順位が4つ下がっています。ランキング上位は欧米の先進国が多くなっています。アジアと比べても香港の5位、韓国の8位より低くなっています。データ分析や人材確保が弱く、主要国・地域との差が拡大しています。
行政を対象とした国連の電子政府ランキングで、20年の日本は14位です。上位のデンマークや、フィンランドの人口はいずれも東京都より少なく、規模を考えればそれほど遅れてはいません。
しかし、日本のデジタル化は紙などのアナログデータをデジタル変換するDigitization(デジタイゼーション)にとどまっています。DX=デジタルによる変革、新しい価値の創出にまでは至らないケースが多く、産官全体でより高いレベルのデジタル化が急がれています。
(2021年10月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)