2017年に全国の警察が把握したドメスティックバイオレンス(DV)事案は、7万2,455件でした。前年比3.6%増と14年連続で増えています。2001年のDV防止法施行後で、最多を更新しています。暴行や傷害などの刑法犯・特別法犯としての摘発も、2年連続で8千件を超えています。
配合者や同居の恋人らからの暴力による被害者は、女性が82.8%を占めており、男性の17.2%を大きく上回っています。しかし、男性は2013年の3,281人から、2017年は1万2,440人へと4倍近くに急増しています。DVへの理解の高まりなどで、男性も被害を訴えやすくなっていることが要因と考えられます。年代別では、加害者は30代と40代が多く、それぞれ全体の27.9%、26.3%を占めています。
(2018年3月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)