フィンランドにおけるネウボラとは、1920年代より妊娠期から周産期での母子保健への民間グループの取り組みとして出発した。21世紀に入り、支援の連続性や一貫性の向上のため、妊娠期から周産期に対応する“出産ネウボラ”と、周産期後から就学前(0~6歳)まで対応する“子どもネウボラ”が設置されている。フィンランドにおいては、全ての妊婦・母子・子育て家族が対象であり、利用者中心の切れ目のない子育て支援が特徴である。
わが国においても、三重県名張市においてネウボラが推進されようとしている。妊娠前や妊娠中からの相談や教育とともに、出産後の心身のケアができる体制づくりが計画されている。鈴木県知事の頑張りに期待したい。
(吉村 やすのり)