ネット不正送金被害の増加

 警察庁の公表によれば、2025年に発生したインターネットバンキングの不正送金被害は、前年比20%増の103億9,700万円に上っています。被害額は5年間で12倍に増加し、過去最悪を更新し続けています。自動音声で企業の口座情報を盗むボイスフィッシングと呼ばれる手口が目立っています。

 2025年の被害額のうち47億900万円(45%)が法人からの不正送金でした。法人の被害額は、2024年に全体の13%でしたが急増しています。ボイスフィッシングは主に金融機関をかたって企業に電話をかけます。まず自動音声が流れ、電話を受けた社員が指示に従って番号を押すとオペレーター役につながります。最終的に金融機関の偽サイトに誘導し、法人口座の認証情報を盗み取ります。

 法人の被害額のうち9割超がボイスフィッシングによるものでした。口座の残高が多い法人は被害が膨らみやすく、法人1件あたりの被害額は約2,400万円で、個人の20倍でした。1社で4億円超を不正送金されたケースもあります。送金を巡るチエック体制の強化や送金限度額の設定も必要になります。

(2026年3月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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