フリーランスの増加

フリーランスとは、実際の店舗を持たず、人を雇っておらず、自分の経験や職業能力で収入を得ているヒトのことを言います。コロナ禍でフリーランスが増えており、内閣官房の推計では462万人とされ、国内全体の就業者数の7%弱がフリーランスで、派遣社員の141万人よりずっと多くなっています。若者が多い料理宅配の他に、一人親方と呼ばれる建設業の職人さん、動画編集やウェブデザイナー、営業代行まで職種は本当に広くなっています。
インターネットが仕事と生活の隅々まで入り込み、単発のギグワークを紹介するホームページも発達し、誰でも空き時間に短期の仕事が探せるようになっています。仕事を発注する企業も社員を雇い続けるより、必要な時に外の人に仕事を業務委託した方が安く上がります。プログラマーやウェブデザインの世界では腕自慢のプロモ多く、フリーとして高収入を得ている人もいます。
フリーランスの企業に対する弱い立場を守るため、国はフリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインを作っています。フリーランスを一人の事業主とした場合、会社と個人事業主の間で、対等で公正な業務委託契約を結べるようにすることです。取引上の立場は会社の方が上でも、フリーへの報酬額を一方的に決めたり、支払いを遅らせたり、減額したりすることは許されないとされています。フリーランスを対等に扱い、一方的な条件の押し付けを禁じた独占禁止法や下請法の規定が強調されています。

(2021年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

 

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