プロアクティブ療法

 アトピー性皮膚炎には、ステロイド剤などの抗炎症薬が使用されます。プロアクティブ療法とは、湿疹がおさまった後も使用し続け、見えない炎症を抑える方法です。湿疹がアクティブになる前に予防的に塗る方が、長期的には抗炎症剤を塗る量も減り、安全性も高くなります。見えない炎症を抑え、湿疹の再発を予防するものです。
 日本皮膚科学会は、昨年7年ぶりに診療指針を改訂し、この治療法について有用で安全性が高いとして初めて強く推奨しています。見えない炎症の判定には、TARC測定が使われます。TARCとは、アトピー性皮膚炎と関連性があるケモカインです。アトピーの炎症の指標の血液検査です。炎症を悪化させる血中の物質を測定し、炎症がひどいほど高い値になります。

(2017年7月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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