国立健康危機管理研究機構によれば、全国の医療機関から9月15~21日の1週間に、マダニが媒介するウイルス感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者が5人報告されたとしています。今年の累計患者数は161人になり、国内で初めて感染が報告された2013年以降の最多を更新しています。今年の累計患者数が最も多いのは高知県の14人で、大分県の13人などが続いています。
SFTSは直接マダニに刺されるほか、感染した人や動物の血液などを介してうつることもあります。6~14日の潜伏期間の後、発熱や嘔吐、下痢、意識障害などの症状が出て、致死率は10~30%とされています。

(2025年10月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)