子宮頸癌ワクチンを始めとするワクチン接種には、以前より根強い反対意見があります。しかしながら、予防医療の観点から、ワクチン接種の意義をもう一度考え直す必要があります。
1796年イギリス人医師ジェンナ-が種痘を始めて、200年余りが経過しました。1980年に天然痘が世界中から根絶され、我々も種痘を行わなくてもよくなりました。病気を治療する治療医学では病気は直せても、病気を根絶することはできません。わが国においても、江戸時代後期に種痘が持ち込まれ、緒方洪庵を始めとする医師の耐えまぬ努力によって、天然痘は克服されました。これは、ワクチンによる予防医学の成果です。
子宮頸がんワクチンの接種の必要性を問う、週刊新潮の記事です。
(吉村 やすのり)