厚生労働省の調査によれば、大人の代わりに介護や家事など家族の世話をするヤングケアラーが、小学6年生の15人に1人、大学3年生では16人に1人いることが分かりました。小学生では長時間のケアが学校生活に影響し、大学生は就職とケアの両立に悩むなどが課題としてあげられます。
小学6年生で世話をする家族がいると答えたのは6.5%です。ケアの対象は、きょうだいが最も多く71.0%、母親が19.8%で続いています。父母の世話をする子のうち、父母の健康状態を33.3%が、分からないと回答しています。子ども本人が状況を理解できずにケアをしている可能性があります。長時間のケアをするほど、小学校生活に影響が及んでいます。ケアが7時間以上の子は、学校をたまに欠席するが28.9%に達しています。
一方、大学3年生への調査では、世話をする家族が現在いるが6.2%、過去にいたが4.0%でした。大学進学の際に苦労したことは、学費などの制約や経済的不安があったが26.7%、受験勉強をする時間がとれなかったが21.6%でした。
(2022年4月8日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)