リンゴ病患者の急増

 国立健康危機管理研究機構の発表によれば、全国の定点医療機関から6月16~22日に報告された伝染性紅斑(リンゴ病)の患者数が5,943人で、1機関当たり2.53人でした。感染症法に基づく集計を始めた1999年以降で過去最多を更新しています。

 リンゴ病は、パルボウイルスB19が起こす感染症で、風邪のような症状の後、両頬に赤い発疹が出るのが特徴です。続いて手足に網目状、レース状の発疹が広がり、飛沫や接触で感染します。患者は子どもが中心で、通常1週間程度で回復しますが、妊婦が初めて感染すると流産や死産につながったり、胎児に強いむくみが生じる胎児水腫や胎児貧血を起こしたりすることがあります。

 1機関当たりの患者数が多いのは、山形の7.62人、群馬の7.32人、栃木の7.26人などです。妊娠中で多くの子どもに接する職業の人は特に注意が必要だとして、手洗いやマスク着用などの感染対策が必要です。子どもとの食器の共有を避けるべきです。

 激しいせきが続く百日ぜきも、1週間当たりの報告数が過去最多を更新しています。

(2025年7月2日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

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