第25回日本胎盤学会学術集会のランチョンセミナー「レセプター異常症と妊娠合併症」の司会を担当させていただきました。演者は群馬大学理事・副学長の峯岸敬先生です。
脳下垂体ホルモンであるFSH、LHやTSHなどの糖タンパクホルモンのレセプターの構造異常により、妊娠経過中に様々な異常がおこります。特に日常臨床上よく遭遇するOHSS病態には、hCGを介したFSHレセプターの構造異常、つまり変異FSHレセプターが関与していることを示されました。
峯岸先生は、わが国の生殖生理学、特にレセプターの構造異常に関する研究の第一人者です。近年の産婦人科医には、このような基礎的研究を行う人が少なくなりました。素晴らしいランチョンセミナー、ありがとうございました。
(吉村 やすのり)