骨や筋肉、関節など、体を動かしたりする運動神経の機能が低下し、歩行が困難になり、介護を必要としたり、寝たきりになる危険性が高い状態を言います。近年、歩行困難に陥るロコモティブシンドロームになるリスクが高い子どもが増えているとの指摘があります。
運動不足で柔軟性、筋力などが低い子どもだけではありません。運動のしすぎや誤った運動方法で手足や脊柱にスポーツ障害を負う場合もあります。いずれも将来、運動をしない生活を送り、ロコモになる恐れがあります。学校の健診に運動量の調査が取り入れられています。背骨が曲がってないか、手がまっすぐ上がるか、肩や肘、関節に痛みや動きが悪いところがあるか、片脚立ちが5秒以上できるかなどをチェックします。ロコモの芽を早く見つけ、生活習慣の改善やスポーツ障害の治療に結びつけることが大切です。
(2016年4月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)