保険適用への期待
助成金制度と保険適用のどちらが良いかを尋ねたところ、全体では保険適用の方が良いと思うが50.3%、助成制度の方が良いと思うが31.9%、よくわからないが17.8%となりました。しかし、不妊治療に関する知識の差によって回答が異なり、知識が高いグループほど助成制度の方が良いと思うという回答割合が高くなり、知識が低いグループほど分からないの割合が高い結果となりました。どこまで保険適用されるかは決まっていませんが、不妊治療に関する知識が高い人ほど、保険適用に懸念をいだいています。
保険制度へ期待することについて聞いてみると、経済的負担の軽減が73.1%で1位となり、2位の回数制限がなくなることが39.8%、3位の助成金のような窓口での一時負担がなくなることが36.4%と続いています。これを、現在子どもがいない人で見てみると、助成金のような回数制限がなくなるが47.8%、治療費も重要だが、妊娠する確率が高い方がさらに重要が40.0%と割合が高くなっており、切に妊娠を希望する声が反映された結果になっています。
不妊治療に関する知識が高い人では、1位は同じですが、2位は保険適用となる治療と、適用外の治療を同時にできるようにしてほしいが44.3%となっており、経済的負担の軽減で最新の治療も行える混合診療へのニーズが反映された結果になっています。また、不妊に関する知識が高いほど、金額よりも妊娠率を重視しており、そのために高度の先進医療を希望する傾向が強いように思われます。
(夫婦の出産意識調査2021 公益財団法人 1more Baby 応援団)
(吉村 やすのり)