文部科学省の問題行動・不登校調査によれば、全国の小中学校で2021年度に不登校だった児童生徒が前年度から2割以上増え、24万4,940人と過去最多になったことが分かりました。20万人を超えたのは初めてです。小中高校などのいじめ認知件数も最多でした。新型コロナウイルス禍が、子どもたちの心身や交友関係に影響を与えていると思われます。
背景には新型コロナ感染の拡大による学校の臨時休業、制限された学校生活があります。生活リズムが乱れやすく、交友関係を築くことが難しくなり、登校意欲がわきにくい状況にあったと分析されています。
不登校の児童生徒のうち、フリースクールやスクールカウンセラーなど学校内外の支援機関や相談先とつながっていない割合は年々増えており、2021年度は36.3%に達しています。支援態勢が不登校の増加のペースに追いついていないのが実情です。
(2022年10月28日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)