世界の大都市の高級ホテルの単価

 東京都内の高級ホテルの客室料金が、世界の主要都市で最高値をつけています。10月までの過去1年間の平均単価は626ドル(約9万7,000円)でニューヨークなどを上回っています。インバウンド需要の増加が追い風となっています。

 価格上昇の要因の1つ目は、インバウンドの急増です。円安を追い風に、日本文化に関心を持つ旅行者が増えています。こうした訪日客に応えるべく、都内には高級ホテルが相次いで開業しています。2023年にブルガリホテル東京、2024年にジャヌ東京、2025年にフェアモント東京とJWマリオット・ホテル東京がオープンしました。2027年にはウォルドーフ・アストリア東京日本橋が予定しています。

 2つ目は、海外の富裕層を取り込む高級な客室が少ないことです。都内のホテル全体に占めるラグジュアリーホテルの割合5%と、ニューヨークの22%やシンガポールの23%などと比べて低く、高級な客室が少ない東京に、海外から富裕層が押し寄せることで単価が引き上げられています。

(2025年12月11日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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