世界のESG投資の増加

国内のベンチャーキャピタルが、スタートアップにESG(環境・社会・企業統治)の取り組みを求め始めています。ESGの視点を求める背景には、機関投資家の存在があります。世界持続的投資連合によれば、2020年の世界のESG投資額は、2018年比15%増の35兆3,000億ドル(約3,900兆円)でした。全運用資産に占める比率は、2.5ポイント上昇の35.9%に高まっています。
ベンチャーキャピタルが海外投資家を呼び込むために、ESGは不可欠になります。大企業との連携でもESGが条件になってきます。スタートアップの8割は、ESGを起業活動のさらなる機会とリスクの見極めの好機と捉えています。将来の株式上場をにらみながら経営者にESGを意識してもらい、投資家に長く評価されるスタートアップの育成につなげることが必要になります。

 

(2021年9月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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