人生100年時代の不安

人生100年時代、老後の3Kとも言われる①健康、②お金、③孤独の問題にどう向き合っていくかが問題となります。老後に最も不安を感じることは何かと尋ねると、健康、経済、孤独があわせて9割近くに達しています。経済的に不安を感じることでも、医療、介護(被介護)があわせて6割以上に上っています。夫婦どちらかでも健康を損なえば、医療費だけでなくあらゆる面にお金がかかります。
戦後、日本はものすごい勢いで核家族を形成してきましたが、いまになって二つのことでつまずいています。一つは介護です。核家族化によって家族は介護の機能を失ってしまいました。もう一つは子育てです。人生100年時代となれば、リタイア後の60~70代は現役で働き、以降のサードライフに備えて人生を変化させながら生きていかなければなりません。これからは、元気な60~70代が80~90代を支えていく、新しいコミュニティーの形を考える必要があると思います。

 

(2019年2月11日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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