介護スタッフによる虐待

 厚生労働省の調査によれば、介護スタッフによる虐待は2015年度で408件発生しています。調査の始まった2006年度の54件から7.6倍になっています。施設別にみると、特別養護老人ホームが30.6%、有料老人ホームが20.9%、グループホームが15.9%と続いています。虐待をしたスタッフを年代別でみると、男性は30歳未満30.0%、女性は30歳未満13.9%と50歳以上54.3%が介護スタッフ全体の割合に比べて高い傾向でした。虐待した要因は、教育、知識、技術不足などが65.6%、職員のストレスや感情コントロールの問題が26.9%でした。
 勤続年数の短い職員が多ければ、働く環境が劣悪で、利用者にも影響が及ぶ恐れがあります。一定の知識と技能をもった介護福祉士ら専門職の配置数も参考になります。会社の規模や自宅からの距離などで、簡単に施設を決めてはいけません。清掃が行き届いているかどうかは大切です。職員の身だしなみや言葉遣いにも注意を要します。

(2017年11月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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