介護離職

 安倍政権は、1億総活躍社会の実現に向け、2020年第始めまでに介護離職ゼロにすることを重要課題に挙げています。しかし、家族の介護を理由に仕事を辞める離職者が後を絶たず、その数は年間10万人規模に上っています。離職はリスクを伴います。介護離職者の転職後の平均年収は、男性で4割、女性で5割低下してしまいます。また離職後正社員に転職できたのは、男性で1/3、女性で1/5です。
 仕事と両立を図るためには、自治体や支援団体が運営する介護者同士の集まりに加わり、まず情報を得ることが大切です。病院への付き添いや家事など、介護保険ではカバ-しきれない様々な民間のサ-ビスを使うのも選択肢です。精神的、体力的、経済的なリスクを考えれば、介護離職はすべきでありません。とにかく両立できる方法を探るべきです。

(2015年12月13日 讀賣新聞)
(吉村 やすのり)

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