介護離職の防止

働きながら両親らの介護にあたるビジネスケアラーが増えています。企業に勤める人のうち、介護をしている人は2022年に321万人と、10年で3割ほど増えています。総務省の就業構造基本調査によれば、介護にあたっている人の割合は、55~59歳の12.2%が全年代で最も多くなっています。管理職や経営層が多い50代と60代は、それぞれ10%近くに上っています。
全年代では5.2%となっており、若年層にも一定の割合でビジネスケアラーが存在しています。人材不足なども重なり、企業内で喫緊の課題として認識され始めています。介護離職を防ぐため、企業は独自の取り組みを進めています。
経済産業省の試算によれば、労働生産性の低下や介護離職による経済損失が、従業員3,000人程度の製造業で、1社あたり年6億円ほどに上るとされています。日本全体では、ビジネスケアラーの数がピークに達する2080年に、およそ9.2兆円の損失が発生するとみられています。

(2024年3月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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