米ギャラップの調査によれば、仕事への熱意が強ければ生活満足度が高いという結果が出ています。日本では、熱意を持って仕事をする社員は5%に過ぎません。これは世界の最低水準です。30%を超える米国、20%前後の北欧諸国を大幅に下回っています。また、パーソル総合研究所らの調査によれば、幸せの実感が低い人が多い企業は減収が多くなっており、社内の幸福度の低さが企業の成長を阻み、それが社員の不満をさらに高めるとされています。
生産性が高くイノベーションを生む職場とそうでない職場との違いや要因を調べると、心理的安全性が影響するようになっています。自由にものが言えたり、組織に認められて安心感を覚えたりすることが大切です。考える力が問われる時代に、社員が仕事に情熱を持てない状況では企業の成長は望めません。
(2022年1月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)