国立社会保障・人口問題研究所によれば、50歳までに一度も結婚したことがない人の割合である生涯未婚率は、男性で1970年まで、女性で1960年まで長らく1%台が続いていました。しかし、1990年代以降は経済状況の悪化もあって急増し、2015年は男性で23.37%、女性で14.06%にまで伸びてしまいました。一方で、いずれ結婚するつもりと答えた18~34歳の未婚者の割合は、男女ともに85%を超えています。
未婚率が増えた背景については、親の時代は恋愛が苦手でもお見合いや上司の紹介などで結婚できましたが、そうしたシステムがなくなったことも一因です。加えてゲームなど1人でも過ごせる娯楽が増えたこともあり、結婚意欲が低下したことも関係しています。こうした状況下で、親が子に代わって結婚のための活動、婚活をすることが代理婚活です。結婚が当然ではなくなった時代に、結婚を目指す人の選択肢になるかもしれません。
(2018年1月1日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)