企業倒産件数の増加

 東京商工リサーチの発表によれば、2024年度の企業倒産(負債額1千万円以上)は、前年度比12.1%増の1万144件でした。物価高や人手不足が響き、中小零細企業の経営が圧迫されています。2013年度の1万536件以来の水準で、11年ぶりに1万件を超えました。倒産件数のうち、従業員が10人未満の企業が9割近くを占めています。

 新型コロナウイルス対策で政府が進めてきた経営支援が一巡したことで、資金繰りの悪化を招いています。原材料費や輸送費、人件費が幅広く上昇する中で、企業が苦境に陥る事例が目立っています。

 物価高を要因とする倒産は2.0%増の700件、人手不足による倒産は1.6倍の309件でした。産業別では10業種中、建設業や卸売業など8業種で前年度の件数を上回っています。仕入れコストが上昇している一方で、価格転嫁が進んでいない面があります。

(2025年4月9日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です