保育士のキャリアアップ研修とは、国が今年度始めた、保育士の経験や技能に応じた処遇改善策で、給与の加算を受けるために保育士に求められた研修です。都道府県が実施します。研修科目はマネジメントや障害児保育など計8科目です。1科目は15時間以上で、経験年数がおよそ7年以上の保育士は4科目以上、3年以上の保育士は1科目以上を修了すると、月額5千円~4万円が加算されます。国が定めた8科目全てを実施しているのは8府県にとどまっています。
研修中の代替要員の確保が難しいことなどが主な理由です。対象者が多く、研修の開催が追いつかないとする意見も目立っています。国の指針には、各科目の狙いと主なテーマが箇条書きで示されているのみで、詳細は自治体任せの状況です。国は、統一カリキュラムを示すなどの対策を講じるべきです。
(2018年1月28日 読売新聞)
(吉村 やすのり)